文化CULTURE
白石和彌監督最新作『ひとよ』レビュー
(C)2019「ひとよ」製作委員会
白石和彌作品といえば、、
『凶悪』(2013)
そして『日本で一番悪い奴ら』(2016)以降は多作だ。
『牝猫たち』(2017)『彼女がその名を知らない鳥たち』(2017)
『サニー/32』(2018)『孤狼の血』(2018)『止められるか、俺たちを』(2018)
そして今年は地上波ドラマ『フルーツ宅配便』に
『麻雀放浪記2020』『凪待ち』そして今作『ひとよ』が11月8日から公開となる。
私は『凶悪』『日本で一番悪い奴ら』『彼女がその名を知らない鳥たち』『孤狼の血』がお気に入り。
『フルーツ宅配便』でも白石和彌演出回は好みであった。
さて『ひとよ』である。
「あの夜、母は父を、殺した。子どもたちの幸せと信じてー15年後、母が、帰ってきた。」
というキャプション。
母、田中裕子
長男、鈴木亮平
次男、佐藤健
長女、松岡茉優という豪華な配役。
脇にも音尾琢真、筒井真理子、浅利陽介、韓英恵、MEGUMIに佐々木蔵之介と贅沢。
『万引き家族』や『わたしは、ダニエル・ブレイク』で疑似家族が描かれ、
白石監督作では『凪待ち』でも描かれた。
本誌のレビューでは、中野量太監督も『長いお別れ』で家族を描き、今月公開『ブルーアワーにぶっ飛ばす』でも描かれ
今作『ひとよ』もまさに。
最小共同体である家族ですら、多様性を認めざるを得ないこの2極化が進む時代に生み出される家族の物語達。
このキャストで白石和彌が見せる物語は母親の愛を中心に巻き込まれ、吹き飛ばされる。
音尾琢真、MEGUMIが良かった。
鈴木清順監督作『ピストルオペラ』から見ている韓英恵は公開日前日に29歳になるそうだ。
筒井真理子が出演していると、なにか期待してしまう私が居る。
『ひとよ』
日本映画の脈々と続く作品群の中にきちんと記される1本だろう。
白石和彌監督は、
人間の本質をスクリーンに描き出す事が本当に上手いと思います。
『ひとよ』PG12指定
11月8日(金)T・ジョイ博多、ユナイテッド・シネマキャナルシティ13、ユナイテッド・シネマ福岡ももち、中洲大洋他全国ロードショー
監督:白石和彌
出演:佐藤健、鈴木亮平、松岡茉優、音尾琢真、筒井真理子、浅利陽介、韓英恵、MEGUMI、大悟(千鳥)、佐々木蔵之介・田中裕子
配給:日活
公式サイト:https://hitoyo-movie.jp/
1971年福岡市生まれ。大学時代からラジオ制作に携わる。
2015年 cross fm特別番組『HAPPY HOUSE 〜 The Family's Starting Point〜』で民間放送連盟賞 第11回日本放送文化大賞グランプリ受賞
2018年 CROSS FM特別番組『Let the Good Times Roll!!』が平成30年日本民間放送連盟賞 ラジオエンターテインメント番組部門で、最優秀賞を獲得。
現在はCROSS FM URBAN DUSK、CROSS FM MUSIC AMP、NHK TV 六本松サテライトを担当。
BIGMOUTH WEB MAGAZINE編集長
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