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テリー・ギリアム監督作品『ドン・キホーテ』遂に公開!

テリー・ギリアム監督作品『ドン・キホーテ』遂に公開!

鬼才テリー・ギリアム監督が構想30年、企画頓挫9回を経て遂に完成させた『ドン・キホーテ』

2000年にジャン・ロシュフォール、ジョニー・デップ、ヴァネッサ・パラディでクランクインするも撮影中止に追い込まれた事はドキュメンタリー映画『ロスト・イン・ラ・マンチャ』で知る事になった。



時にテリー・ギリアム61歳。

2008年にはロバート・デュヴァル、ジョニー・デップでプリプロ再開という情報が出るも、翌年にはジョニー・デップ降板が伝えられ、代役にユアン・マクレガーが発表になるも、2011年には降板。

その間も別の作品は公開されるもついてまわるのはドン・キホーテの製作話。


2014年にはドン・キホーテ役にジョン・ハートが決まるもクランクイン直前に膵臓がんが判明し撮影中止。

2017年にジョナサン・プライス、アダム・ドライバー、オルガ・キュリレンコで17年越しの再クランクインからアップ。

2018年のカンヌでプレミア上映、フランス公開、スペイン公開を果たすもギリアム監督の映画化権が剥奪され世界各国の上映が白紙に。

権利がクリアになりやっと昨年3月に北米公開を経て今回の日本公開となった、、


『ロスト・イン・ラ・マンチャ』を観た方からすれば、まさに20年の時が過ぎ遂に完成作品を目の当たりに出来るわけだ。


『ロスト・イン・ラ・マンチャ』で61歳のテリー・ギリアムは年を取るほどにドン・キホーテに惹かれると答えていた。


無謀な老人の狂気の物語は今年80歳になるテリー・ギリアムそのものとも言える。

長年の企画頓挫のおかげでドン・キホーテ役には『未来世紀ブラジル』『バロン』『ブラザーズ・グリム』でギリアム作品に出演していたジョナサン・プライスが70才を超えまさに適役に。


アダム・ドライバーに至っては説明する必要はないだろう。


若い頃には気づくことの出来ないこの『ドン・キホーテ』という物語の素晴らしさ。

老人が見る狂気は子供の目そのもので、戻りたくても戻れない正気の世界の住人達を揶揄しているなんて気づくものか。

正気と狂気は大人と子供、思考と感覚とに置き換えることもできよう。


ヨーロッパ絶賛!北米酷評!という真っ二つの評価もわかりやすい!


鑑賞後に思う事はドン・キホーテとテリー・ギリアムの狂気は見事に現代に引き継がれてゆく痛快さである。

『夢は世界を変える ドン・キホーテは夢を信じる物語だ』とテリー・ギリアム。

正気に戻るのは死ぬ時で充分なのだ。




『テリー・ギリアムのドン・キホーテ』

1月24日(金)より中洲大洋、ユナイテッド・シネマキャナルシティ13他にて公開

配給:ショウゲート

(C) 2017 Tornasol Films, Carisco Producciones AIE, Kinology, Entre Chien et Loup,Ukbar Filmes, El Hombre Que Mató a Don Quijote A.I.E., Tornasol SLU

監督:テリー・ギリアム

出演:アダム・ドライバー、ジョナサン・プライス、ステラン・スカルスガルド、オルガ・キュリレンコ

脚本:テリー・ギリアム、トニー・グリゾーニ

2018/スペイン・ベルギー・フ ランス・イギリス・ポルトガル/133 分

原題:THE MAN WHO KILLED DON QUIXOTE

公式サイト:donquixote-movie.jp

栗田 善太郎
栗田 善太郎

栗田 善太郎 ZENTARO KURITA

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1971年福岡市生まれ。大学時代からラジオ制作に携わる。
2015年 cross fm特別番組『HAPPY HOUSE 〜 The Family's Starting Point〜』で民間放送連盟賞 第11回日本放送文化大賞グランプリ受賞
2018年 CROSS FM特別番組『Let the Good Times Roll!!』が平成30年日本民間放送連盟賞 ラジオエンターテインメント番組部門で、最優秀賞を獲得。
現在はCROSS FM URBAN DUSK、CROSS FM MUSIC AMP、NHK 六本松サテライトを担当。
BIGMOUTH WEB MAGAZINE編集長
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