対談INTERVIEW
オジー・オズボーン本日発売10年ぶりとなるオリジナル・アルバム『Ordinary Man』最新インタビュー
本日2月21日世界同時発売となったオジー・オズボーン10年振りのソロ・アルバム『Ordinary Man』
多彩なゲストを迎え制作された今作について日本のファンに向けた最新インタビューがアップ。
オジー・オズボーン ジェネリック・インタビュー(2020.2.11 LOS ANGELS)
10年ぶりのアルバム完成おめでとうございます。今回のレコーディングメンバーは、Ozzy & his Friends tour
のメンバーにダフ・マッケイガン、チャド・スミスという形になりました。スラッシュ、エルトン・ジョンも参加しています。この素晴らしい作品を作るためにアンドリュー(・ワット)がこんな人選をするとは予想されていましたか。
俺には何の見当もつかなかったよ。何も。最初はただの実験だったのが発展していったんだ。
ザックを始め、これまでのオジー・バンド・メンバーと録音しなかったことについて、ファンは少し驚いてます。
最初は新しいアルバムを作るつもりで始めた訳じゃなかったからね。俺がポスト・マローンの曲で歌ったたった1つのヴァースが始まりだったんだ。アンドリューに「このまま続けていって様子を見よう」と言われて、そこにチャドやみんなが加わってバンドになったけど、特に形にするつもりもなかった。それがあんなにいい音になるとは全員にとってサプライズなことだったよ。本当にすんなりこの流れになったんだ。
アルバム「オーディナリー・マン」の中で、一番ライヴで歌いたい曲はどれですか?(複数回答可能)
まだ考えてもいないよ。とにかくショウができるくらいに体調を整えないとね。
今特定の曲を考えている訳ではないんですね。
考えていないね。
オジー、あなたは82年に初来日してから38年たちました。既に11回来日してます。初めて日本の地を踏んだ頃の印象と最近の日本と比べて、何か違いはありますか?
11回だって?Wow!
初めて日本に行ったときは、まず、人生最悪の時差ぼけを経験したんだ。1週間くらい続いたよ。やることが本当にたくさんあったね。ショッピングも最高だったし、プレゼントもたくさんもらって、娘にまでもらった。初めてのツアーのときは長女のエイミーを連れて行ったんだ。
サバスの頃から、日本にはいつも行きたいと思っていた。でもトニーも俺もビル(・ワード)もドラッグで有罪判決を受けていたから行けなかったんだ。のちに習慣を改めたけどね。
日本で一番の思い出、あるいは印象深い出来事があったら教えてください。
そうだな…食べ物。カレーだね。(笑)東京に行くたびにフライドポテトとカレーの組み合わせを食べるんだ。
日本のカレーが好きというのは日本のファンの間で有名です。
カレーは大好きだよ。見つけたら送ってくれ。(笑)
チキンカレーがお好きなんですよね?
そう。ケリーが「パパ、すごく美味しそうなカレーが棚の中にあるんだけど」って言うから「俺のだ!」って言ってやった。(笑)
いろいろな種類がありますか、やはりハトやコウモウを食ったあなたらしく、チキンカレーが好きなんですね? 飛ぶものが好物なんでしょうか?
(笑)
“FLYING HIGH AGAIN”、あれはカレーの歌なんですね。
そうだよ!(笑)
食事といえば、長いことに日本食と言えば「スシ、テンプラ」でしたが…
俺もスシは好きだよ。昔はよく食っていたな。でも「俺って本当に生の魚が好きなのか?」と思ったんだ。わざわざ名店に行く必要はない。素晴らしいレストランはたくさんあるし、ショッピングモールのシェフだってファンタスティックなんだ。
以前、みんなが行っているところによく食いに行っていたんだ。東京の、観光客が行くようなところ。そこでMr.ウド―に「ワイフに真珠を買いに行きたい」と言ったら、「あなたは出かける必要がありません。私が手に入れてきましょう」と言われたんだ。で、後で俺のホテルにある男がやってきた。ブリーフケースに真珠を入れてね。「これとこれとこれと…」と注文して、クレジットカードを使って払ったよ。為替も知らずにね。翌日会計士から電話があって、「オジー、クレジットカードはまだ手元にありますか」と言われたから「あるけど?」と言ったら、「最後に使ったのはいつですか?」と。「昨夜だ」と俺は言ったよ。「何を買ったんですか?」「ワイフに真珠をいくつか」「いくら遣われたか分かっていますか?」(苦笑)金額を聞いて「WHAT?!」(叫び声)とびっくりしたよ。シャロンには「真珠を買ったから君に(請求を)つけるよ」」と言ったんだ。(笑)
オジーはラーメン食べたことありますか?
あるよ。大好きだ。ビールを数杯飲んだ後で食うのがいいね。
来日するアーティストもみんな日本に来たら必ずと言っていいほどラーメンを食べに行くんですよ。
そうなんだ。うまいからね。
すごい人気だよね。客の列ができたりして。カウンターの中で作っていて、みんなそこに座って待っているよね。テントの屋台なんかもあって。
話は変わって、あなたはこれまでドラッグ歴についてオープンにしてきましたよね。
もうやっていないよ。
あなたはこれまでケガや病気、かつてはアルコールやドラッグなど、おそらく世界で最もいろんな種類の医者にかかって
は復活を果たしてきたアーティストではないかと思います。
俺はラッキーだったんだろうな。俺が一緒に酒やドラッグをやったりしたやつらはほとんど全員死んでしまったからね。何で俺が長生きしているのかは俺には分からない。でも去年首をやられたときはさすがに過去の自分の行いを振り返ったよ。俺は毎日怪我していてもおかしくない。ドラッグをやっていたツケが今回ってきたんだろうな。
これまでで、「俺は死ぬな」と思った瞬間はありますか?
あるよ。2003年にバイク事故に遭ったとき、昏睡状態のときに夢を見たんだ。それから3年くらい前、息子とキューバに行ったんだけど、その時ある交差点で夢とまったく同じ光景が出てきた。車が行き交っていてね。すごくヘンな気分だったよ。2003年に夢を見たときはキューバだって分かっていなかったけど、息子とキューバで見た風景はそれが現実になった状態だったんだ。興味深かったね。
スーパーナチュラル(超現実的)な経験をされたのですね。
そうだね。
実は日本では最近、日本の有名な俳優やミュージシャンがよくドラッグで捕まってます。日本ではドラッグで捕まると、連日ニュースで報道されて大騒ぎになります。
ドラッグは今じゃどこにでもあるからね。俺がやっていた70年代~80年代当時は知り合いの知り合いの知り合い、みたいなツテでしか手に入らなかったけど、今じゃどこにでもある。日本でもそうなのか?
なかなか悪い状態になっていますね。そういったことで捕まった日本の芸能人に、あなたならどんなメッセージ、アドヴァイスを送りますか?
(苦笑)あのさ、…俺は何年もやっていたけど、やめた後の方がずっといいよ。朝起きた瞬間から気分が最悪だし、死にたくなったりしたしね。ドラッグの中にはすごく恐ろしいものもあるんだ。
そして先月、あなたはパーキンソン病を公表しました。2003年からかかっているのでしたっけ。
知ったのはその頃だけど、もっと前からずっとかかっていたんだ。マイケル・J・フォックスのはもっと深刻なやつだけど。俺のはパーキンソン2というやつでね。(注:ステージ2なのか「2種」なのかは不明です)
例えばジューダス・プリーストのグレンは長いこと公表しなかったですが…
グレンからは俺の前回のツアーのときに聞いたよ。公表すると急に色んな人から連絡が増えたんだ。名前は明かさないけど、世の中こんなにパーキンソン患者がいることを思い知らされて驚いたよ。でも死刑宣告なんかじゃないし、俺もまだ生きている。
日本にいるパーキンソン病の患者、そしてサポートしている家族に向け、何かメッセージをいただけますか?
俺に言えるのは、…最初に診断されたときは「あー、クソっ!」と思ったよ。だけどある日こう思ったんだ。パーキンソン病だなんてずっと気づかなかったけど…俺の息子はMS(多発性硬化症、multiple sclerosis)を患っている。
パーキンソンっていう言葉にもしかしたら恐怖を感じているのかもしれない。だけど諦めちゃいけない。毎日できることをやってちゃんと生きないと。薬もちゃんと摂ってね。そのうち治療法も見つかるだろう。俺だってこの病気はかかりたくなかったけどかかっている。でもこの病気に人生をめちゃくちゃにされている訳でもない。状態を受け入れて、折り合いをつけていくんだ。診断された当初は恐怖におののくけどね。
このアルバムを引っ提げて日本に来る予定はありますか? 素晴らしいアルバムですし、絶対来てほしいです。
行けることを願っているよ。早く日本に行きたくてたまらないんだ。ツアーも心から恋しい。その人生しか知らないからね。50年間ツアー三昧だったから、今が一番長い間家にいるんだ。ワイフも「早く出て行って欲しいわ」なんて言っているよ。(笑)
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