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お先にととのわせていただきます♨️ 9軒目「御船山楽園ホテル らかんの湯」 佐賀県武雄市

お先にととのわせていただきます♨️ 9軒目「御船山楽園ホテル らかんの湯」 佐賀県武雄市

サウナシュランってご存知でしょうか?
サウナ界の識者が『今行くべき全国のサウナ施設』を選出・表彰するサウナシュランってのがありまして、その2019年版でグランプリを受賞されたのが武雄の「御船山楽園ホテル らかんの湯」。
やっと機会を得まして、体感することができました!

玄関から入ったらまずはロビーですけど、もう最初っからマウントして来よります。


ほとばしるチームラボ感。。
ロビー全体に無数のライトがぶら下がっていて、もわもわと色を変えながら明滅してます。
壁も鏡みたいになってて、どこまでが本物でどこからが鏡に写ってるのかよくわかりません。
小さい子はよく分からなくて、目の前のライトにゴツンとぶつかったりしてました。笑

さっそくチェックインを済ませ、足早にグランプリのサウナへと向かいます。



浴場へと向かいますと、シンプルながら品のある暖簾(のれん)がかかってました。
この引いた感じのいざない方にさらに期待度が上がります。
酒場も風呂も、やはり暖簾はその場の顔とも言えますから、その暖簾の雰囲気だけで中の様子をうかがい知ることができますよね。
こちらの暖簾は、そうですね、さりげなく質のいい布を用い、余計な飾りは施さず、しかしながら透け感のある素材からはこの先の様子がうっすらと見え隠れして期待を持たせてくれる。
つまり女優で言えば、木村多江さんですね。
この先に木村多江が待ってるかと思うと、胸が躍ります。
あぁ、早く入りたい。
背中を流してほしい。

ここがもう浴場の入り口かと思いましたら、なんとこの暖簾から浴場までまだ100mぐらいありました。笑
この一旦突き放す感じがまたたまりません。
さすが、木村多江です。


やっと浴場まで辿りつきました。
左が男湯、右が女湯。

中のお風呂の様子は残念ながら写真でお見せできませんが、そりゃまぁ素敵です。
ご存じない方は、こちらのリンクでどうぞご確認ください。
https://www.mifuneyama.co.jp/hotsprings_a.html

男湯のサウナはとりあえずすごく暗いです。
初めのうちは目が慣れなくて床の段差につまづきそうです。
黒く塗られた壁には、一ヶ所だけ細いスリット窓があって、そこから外の明かりがスーッと室内に入ってきています。
部屋の真ん中にはメトス社のikiストーブが鎮座していまして、まるで何かのモニュメントかのような神々しい存在感です。
そのストーブを、天井のライトが控えめに照らしています。

ストーブの脇には、ロウリュ用の水桶がなぜかふたつ並んでます。
ひとつは「御船山の天然水」。
もうひとつは「サウナ専用に焙煎・抽出した佐賀県嬉野産ほうじ茶」だそうです。
ikiストーブに積まれたサウナストーンにほうじ茶をロウリュすると、室内にほうじ茶の香ばしい香りが充満します。

ふぅ〜。

たまらず深呼吸。
身体中をお茶の香りが抜けていきます。
目をつぶると、まるで目の前に木村多江がいるかのようです。

さてサウナを出たら、水風呂です。
男湯の水風呂は露天スペースにありまして、あたりを見渡すとまるで森の中です。
庭園などではない、本物の山の木々が眼前に迫ってきます。
なかなかの迫力。

水風呂は深さも広さも十分。
水温もキリッと冷えててたまりません。
さらには、抱きついて水に浮けるスポンジが置いてありまして、それに抱きついて水に浮くとまるでハンモックにでも寝転がってるみたいに体がフワフワとして、もうこのまま眠ってしまいそうです。
この水温でもし眠ってしまったら、きっと低体温症でしょう。
いや、その前に溺れます。

さすがはグランプリ。
他の施設とはちょっとステージが違います。


脱衣所にはサウナシュランの額が掲げてありました。
今年、2020年のグランプリはどこになるんだろう。
楽しみ。
サウナ好きの間で、グランプリを獲った施設を記念に訪れるという新しいツーリズムが生まれてると言っても良いと思いますが、そろそろ北海道あたりの施設が選ばれたりするかもなーと妄想。
だとしたら遠いなぁ。
けど行く。笑



宿泊すると翌朝、男女入れ替わったサウナも味わえます。
上の写真、男湯と女湯入れ替わってるでしょ?
この女湯のサウナが、またスゴいんです。
というか、僕が思うにもしかしたら男湯のサウナより上かもしれません。

先ほどのリンク先に写真あるんで、よかったら見て欲しいんですけど、まず真っ白です。
男湯サウナの「黒」から一転して、女湯サウナは「白」。
壁や床が全面塗り壁みたいな感じで、これが熱を蓄えてるのか非常に熱いです。
ストーブからの直接の熱も感じますが、サウナ室全体から発せられる蓄熱されたやわらかい熱さが身体全体を優しく包んでくれるので、全身からの発汗がすごいんです。
さらには、ところどころに洞窟みたいな人ひとりがすっぽり入れるような穴が開いてて、そこに入るとまた熱が溜まっててすごいです。
ロウリュした時に、熱を帯びた蒸気がもわんと動いていくのが感じられますが、あれに似た感覚がロウリュせずとも感じられます。

もちろんこちらのサウナ室もロウリュできるんですが、こちらには初めて見たんですが「キューゲル」っていうアロマ水を丸く凍らせたボール状の氷が準備されてます。
サウナ室に入る前に小さな冷凍庫がありまして、ここから取り出したキューゲルをサウナストーンの上に置くと、普通のロウリュのように一瞬で蒸気になるのではなく、ゆるやかに溶けてその溶けた分がジュジュ〜ッと蒸気になっていくわけです。
これ、いいですね!
発見です。
サウナ室内に、ゆっくりとアロマのいい香りが広がっていきます。

ゆるやかで、やさしくて、いい香りで、色が白くて、熱を帯びている。
これはまさしく、木村多江でしょう。
あー、会ってみたい。




御船山楽園ホテル らかんの湯
住 所:843-0022 佐賀県武雄市武雄町武雄4100
電 話:0954-23-3131

ナカムライダー
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ナカムライダー NAKAMURIDER

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1971年生まれ
蟹座AB型三男のサガン鳥栖サポーター 
カレーとビールとフェスとサッカーとネコがスキ
福岡市在住
CMディレクター・サウナ・スパプロフェッショナル(管理士)