Bigmouth WEB MAGAZINE

酒場SAKABA

くりしんの「つい、デキゴコロで」Vol.1

くりしんの「つい、デキゴコロで」Vol.1

酒場は、酔いは、オソロシイ。

日常からの解放感がそうさせるのか。

いや、その現場こそ、日常だ。

でぶグルメライターくりしんが、

ベロベロ酔っぱライターに。

はたして「何を切り取る」のか!

おそらく魂と命を削っているであろう、

渾身の実録「思いつき」解説付き軽佻浮薄エッセイ。


くだらないことばかりして生きてきました。

何か人とは違うことをして注目されたい。

いわゆる”目立とう精神”ってヤツが染みついてるワケですな。


昨日は金曜日。

早い時間から「どーでもいい飲み会」に参加してたわけです、はい。

どーでもいいなら行かなきゃイイのに根性が、性根が腐ってるんでしょうなぁ。

普段の他人とのコミュニケーシーン、

いわゆるソトヅラや言動はジェントルマン気取りなんですが、いざ酒ガラミとなると


「おごってもらえそう」


「どんだけ飲んでもワリカンやろ」


みたいな気持ちがムクムクと勃ち上がる。

もうこれはある意味、エトスとタナトス、”アルコールリビドー”ですな。

フロイト先生、すみません。

会ったことないけど。

話したことも。


で、モツ鍋専門店だったんですよ。

どーでもいい飲み会の舞台が。

で、ありませんか、

「この人たちとは鍋ツツキたくないなぁ」って、夜。

なので、カラ酒してたんですな。


ただ、いるでしょ、どの宴席にも。


みんなに取り分けて世話好きを装う女子。


知ってました?

あからさまなポイント稼ぎ、じゃないんですよ、あれ。

彼女たちがあの役に徹するのは


会話をしたくないから、さっさと飲み会を終わらせたいから


なんです。

だから間違っても「気が利くなぁ」なんて思ってホレちゃイケナイ。

まあ、気は利くんだけど、

あなたのことは”アウトオブガンチュー”(いやぁ、死語ってすばらしい)ですからね。

彼女たちのキョーミは、

あなたの「とんすい」がカラになるかどうか、食べ進めているかどうか。

そんな彼女たちへの防御策はあるんです。

食べたくない鍋を食べなくても済むテクニック。

それは、


酒でノドを潤しながらベラベラ喋ること


ですな。

ひと言で言えば、ケムたがられればいい。

なんの問題もありません。

酒はグビグビ飲めるわけですから。


さあ、ここからドラマは急展開を迎えます。


モツ鍋屋さんを出た後になじみの大衆酒場へ。

カラ酒に冷や酒は効くもんですな。

親の説教と冷や酒は後から効く、ってヤツです。

ハートビートが激しく、かつ、顔が紅潮しているのがわかる。

まだスマホの時計は20時半過ぎ。

こりゃ、なんか胃に固形物を入(い)れんとアブナイ。


てなわけで、

薬院というか住所は白金の「中華橋本」へ。

で、「やきめし」(700円)を注文しました。

ここはいつも大盛りなんです。


で、カウンターには”黒い三連星”ならぬ、

紅ショウガ、福神漬け、梅干しの”赤い三連星”があったので。




まだ画(え)的にショボい。

テーブルには酢、しょうゆ、ウスターソース、コショウ、

あっ!あった、あった、

ちょっと離れたところに”赤いヤツ”が。


ポイントは


周りの目を気にすることなく、タメらわず、遠慮なくドボドバ


ですな。


さあ、整ったばい。

”赤い四連星”で、

カラ酒の胃袋にジェットストリームアタック!


すんまっしぇん、つい、デキゴコロで。



いつか君行くといい《中華橋本》には夢がある


場所 薬院の「八ちゃんラーメン」の隣

電話 092-531-2854

営業時間 11:00~14:00 / 18:00~22:00 (土曜日は昼のみ)

休み 日祝

くりしん
くりしん

くりしん KURISHIN

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でぶグルメライター&酔っぱライター=痛風ブタ腹ホルダー。1973年福岡市生まれ。福岡市中央区今泉在住。クリエイティブディレクター、コピーライター、ブックライター、ラジオ&テレビコメンテーターの顔をもつ。自社では飲食店の運営と開発、プロデュース&ブランディングも手がける。