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酒場SAKABA

ラーメン記者の謹製 快麺伝 Vol.8

ラーメン記者の謹製 快麺伝 Vol.8

一家で旅行もするけれど、色々な事情これありで、時々息子と二人旅の機会が巡ってきます。今回は4歳の三男との二人旅。大阪に向かいました。


彼との泊まりがけ二人旅は去年以来です。年齢的に家ではうるささ全開ですが、外面はいいので助かります。ただ、春に訪れたUSJに再び行けると思い込んでるようです。


朝の新幹線で出発し、昼前に到着。さて観光! とはいかず、午後4時ごろまで所用があって、息子にも付き合ってもらいます。


もしもの話。息子が一緒じゃなかったら確実にこちらに行ってますけどね。「手打ち麺 やす田」は新大阪駅徒歩5、6分ながら、昼のみの営業な上、新大阪駅って経由するだけの駅だからなかなか訪れることができない店なんです。



写真は7月末に行った時のもの。手打ち麺と優しいスープ(デフォルトでかかっている胡椒がちょっときになるけれど)に癒されました。


さて、二人旅に戻ります。所用も終わりホテルにチェックイン。さて観光! と思いましたが、すでに時間は午後5時すぎ。新幹線で早めの昼食を食べたのでお腹も空いて参りました。


電車を乗り継いで向かった先は鶴橋です。駅に降り立った途端焼肉の香りがしてきます。雑然とした街並みと商店街。そんな視覚的要素ににおいが加わり息子も興味津々。てくてく15分ほど歩いて住宅街の中にある

「新楽井」に入店です。



この店、入り口にゴーグルが並んでいます。なぜかといえば煙対策。装着して、煙がもくもくと立ち上がる店内へ。


脚なしの座卓に七輪がどかっと置かれていました。テーブルを挟んで腰を下ろし、とりあえず桜ユッケ、肉盛り合わせ、塩タン、息子は煙対策用のシャンプーハット(5円か10円)を頼みました。



ほどなくして肉が到着。塩タンはまだしも、タレ漬けされたハラミなどを網にのせると煙の勢いは増します。またほかの客のテーブルからも容赦なく煙が浴びせられます。



ゴーグルとシャンプーハットを被った息子はなんかのアトラクションに乗っているようで満足そう。USJに行った気分になっている気もするので、おとなしくホテルに戻りました。


翌日、夕方から福岡で用事があったため昼の新幹線で帰らなければいけません。その前に観光! ではなく、難波の「き田たけうどん」に行きました。


 

ぷにゅぷにゅ細麺な心地よい一杯に後ろ髪を引かれる思いで大阪をあとにしました。




ラーメン記者、九州をすする!小川祥平著

小川 祥平
小川 祥平

小川 祥平 SHOHEY OGAWA

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1977年生まれ。ラーメン、うどん、カレー、酒場が好物。著書に「ラーメン記者、九州をすする!」。フリーペーパー「ぐらんざ」で「福岡麺人生」を連載中。KBCラジオ「小林徹夫のアサデス。ラジオ」内コーナーで月1回ラーメンを語る。