酒場SAKABA

ロケハンしときましたー! Vol.33 「浅草やきそば 福ちゃん」東京・浅草

巷のヴァイブス溢れる酒場を、皆さんに代わってわたくしナカムライダーが勝手にロケハンしてきました!

遠かったり用事なかったりで行く機会ないかもですけど、もしもの場合はぜひ参考にしてください。

見た目だけ整えたようなフニャちん酒場はスルーします。



33軒目 「浅草やきそば 福ちゃん」東京・浅草



久しぶりに訪れた浅草は、人で溢れていました。

体感ではその7割が外国人で占められ、周囲からは日本語がまったく聞こえて来ない。

たまに聞こえて来る日本語は、人力車のお兄さん達の「乗って行きませんかー?」という勧誘の声。

こんなキャップにヒゲメガネの白髪おじさんが一人ぼっちで人力車になんか乗る訳ないだろうと思わなくもないが、何故かよく声をかけられる。

え?もしかして外国人だと思われてるのか?

ま、通りがかりの人に片っ端から声をかけてるんでしょう。



日本で一番最初に開通した地下鉄は昭和2年に開業した上野〜浅草間だそうで、現在は東京メトロ銀座線となっている区間です。

まさに今回伺ったこちら銀座線浅草駅がその区間。

すごく歴史のある駅なんです。

改札を出てそのすぐ脇から奥に、なにやら隠しきれない昭和感を醸し出す通路が見えます。



そちらの通路へ誘われると、一番初めに現れるのが今回のロケハン先「浅草やきそば福ちゃん」です。

NHK「ドキュメント72時間」や映画「PERFECT DAYS」にも出てきたので、見たことがある方もいらっしゃるかもですね。

昭和レトロな空間で、外国人や昼飲みの皆さんが盛り上がってました。



看板はこんな感じ。

天井のホコリがヤバすぎる。

「就寝厳禁」の貼り紙がたまりません。

居眠りとかじゃなくて就寝。

つまり地下道だし、雨風しのげるし、住み着いちゃう人が多かったんでしょうね。



奥へと繋がる通路はこんな感じ。

地下鉄の改札から浅草仲見世への近道との事ですが、得体の知れない魔窟感ヒシヒシ感じます。

こちら浅草地下商店街の開業は昭和30年だそうで、現存する日本最古の地下商店街とのこと。

さすが浅草、歴史が違います。



浅草やきそば福ちゃんの向かいには、最近あまり街で見かけなくなったDVDショップ。

この店に「PERFECT DAYS」の在庫があるのかどうかは未確認。



今ドキな中古レコードショップもあります。

最近流行ってるシティポップ系が棚を占めていて、こちらもいわゆる昭和レトロ。



床屋さんもあります。

800円!やす!

でも8の文字がなんか小さかったり大きかったり変だなと思ったら、以前まではなんと700円だったそう。

店名がカットセブンだから700円だったのかもだけど、値上がりしてもまだ安すぎます。



通路の奥の方には謎な雑貨屋?ゲーセン?飲み屋?ドライブイン??みたいなお店も。

写真にはないけどベトナム料理店や外国人にウケそうな忍者BARなんかもあります。



さて福ちゃんに戻ってメニューを見てみると、こんな感じでまぁ簡単なものが中心ですが色々ありますね。

お店の名物は当然焼きそばですので、ソース焼きそばとハイボールを頼みます。

ソース焼きそば400円って、え?そんな安くっていいの?



焼きそばを作る鉄板がまるでDJブースのように通路に張り出してます。

ここでジュージューカチャカチャやってる音と匂いで、仲見世から戻ってきたお客さんが足を止めて、地下鉄乗る前に軽く一杯やっとくかい?みたいな感じで寄って行くんでしょう。



まずはハイボールがやって来ました。

ボテっとした太っちょジョッキが、塗装が剥がれまくったテーブルによく似合います。



そしてこちらが焼きそば。

銀皿に乗って出て来るあたりも昭和レトロ感あってたまりませんが、量も味もまぁ金額相応という感じでなにも文句ありません。

だって400円なんですから。おやすい!

ちなみに卓上には青海苔も追いソースも常備されています。



ちなみにこちらの浅草地下商店街、地下鉄からだけではなくもちろん地上からもアクセスできます。

東武スカイツリーラインの浅草駅入口となってる老舗デパート松屋浅草の目の前に、謎のモグラのキャラが描かれた看板がありまして、ここから階段を降りる訳です。

たいていモグラのキャラって工事中の黄色いヘルメットをかぶってますけど、彼は派手な配色のキャップですね。

ちなみに名前は「ちか男(お)」くんです。

地下道と近道を掛けてますね、さすが浅草。



階段を降りると、その先がまたヤバい。

まるで魔窟の入口を守る関所かのように立ち食い蕎麦屋が鎮座し、立ち寄らざるを得ない空気感を醸してます。

分かりにくいかもですが、この写真は階段の途中から下を見下ろして撮ってます。



横から見るとこんな感じ。

左に見えてる階段がさっきのモグラの階段で、奥に繋がってる通路が、福ちゃんがある浅草地下商店街。



商店街側から見るとこうなってて、この立ち食い蕎麦屋で客がずるずる啜ってる光景が、歩いてるとチラッと見える訳です。

しかもお出汁のいい香りがこのあたり一帯に充満してるし、素通りできない抗い難さがある訳です。



そりゃ一杯いただくでしょう!

え?なに?めちゃくちゃ美味い!

この場所で、この店構えで、このうまさ?

感動のあまり思わず五七五調になってしまいましたが、いや〜食べといて良かった。

どうりでお客さんひっきりなしな訳だ。



焼きそば食べたし、蕎麦も食べたし、よし満足。

いやぁ〜、たまに浅草とか来るとその歴史の深さ、懐の広さにヤラレますね。

また色々探りに来なくちゃ。

それにしても福ちゃんから改札までのこの距離近すぎでしょ。笑



浅草やきそば 福ちゃん

住 所:東京都台東区浅草1丁目1−12 浅草地下商店街

最寄駅:東京メトロ銀座線浅草駅

営業時間:11:30〜21:00

店休日:月・土

ナカムライダー NAKAMURIDER

1971年生まれ
蟹座AB型三男のサガン鳥栖サポーター 
カレーとビールとフェスとサッカーとネコがスキ
福岡市在住
CMディレクター・サウナ・スパプロフェッショナル(管理士)