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Attractions~DISTANCE RELEASE TOUR@福岡

Attractions~DISTANCE RELEASE TOUR@福岡

現在の福岡の音楽シーンにおいてトップランナーであるAttractions。結成3年で迎えたDrum Be-1でのワンマンライブを体感してきた。


福岡在住のAttractionsについて少し触れておく。

結成は3年だが、福岡・大名にあるアパレルショップ、BINGOBONGOグループが新たに立ち上げた音楽レーベル”GIMMICK-MAGIC”の第一弾アーティストとして、2017年8月に『Knock Away』をリリースしてからはわずか1年半である。

その1年半の中で私も何回か彼らのライブを観させて頂いてきたし、リリースがある度にラジオ番組CROSS FM URBAN DUSKに来て貰っている。

昨年は3月にSXSWに参戦し渡米、6月にシングル『Leilah』12月には1st.アルバム『DISTANCE』をリリース。そして今年2019年DISTANCEリリースツアーを東京・大阪・福岡で敢行。

東京TSUTAYA O-nestをソールドアウトさせてのファイナル福岡は、4月5日金曜日DRUM Be-1で勿論ソールドアウトとなった。




金曜日の20時半スタートの当日、オーディエンスの大半は20代の女性だろう、お洒落である。

そこにクラブユーザーでもあるミュージックラバーな人々が会場を埋めている。

定刻を少し過ぎてメンバーがステージに。リズム隊のJUN(Ba)とAKIRA(Dr)サポートメンバーNANA(Key)が先に音を出し、時間差でステージにTAKE(G)、そしてTARO(Vo)がセンターへ。

1st.EP『Attractions』収録の『Twilight』でスタートとなった。丁寧なリズムキープにグルーブが加わり、曲の後半に進むに連れ身体を揺らされる。続けて2曲目に『Leilah』がライブらしいアレンジで、3曲目に最新MV曲『Hazy Boy』とPLAYされるとオーディエンスは一気に盛り上がった。MCも割とコンパクトに立て続けにアルバム『DISTANCE』からの曲を中心にセットは進む。

リリースツアー以外でもイベントに引っ張りだこのAttractions、ライブ本数を重ねているだけに3ヶ月振りに観る彼らにも短期間でもかなりの成長を感じた。

しかし何だろう??ホームである福岡で初のワンマンライブをソールドアウトさせている圧倒的な高揚感が見られないまま通常セットラストの『Daydream Moonrise』を迎えた



アンコールの声に呼ばれ再登場したメンバー。ミッドナンバー『Blue/Pillow』で再スタート。

その後のMCでドラムのAKIRAが本日初MCを。聞けば、昨日の大阪のライブでも物販告知MCを担当したらしいが、明日地元で同じ内容のMCをすることに気恥ずかしさを感じていたとの事。

それを聞いて腑に落ちた。PLAY中のステージからもパンパンの会場の中に多くの知った顔が見受けられていたのだろう。Be-1をソールドさせているのに、その事実を実感し受け入れる迄の時間のズレがおそらくあったのだ。多分小さな小屋から見続けているオーディエンスにも。

しかしそのAKIRAのMCのおかげで、会場とステージが1つになった。

そして演奏された新曲『DISCO』はタイトル通りのAttractionsらしいディスコチューン。初見であるが会場はヒートアップ。ここにミュージックシティ福岡らしい瞬間があった。演奏中TAKEの弦が切れた為、演奏後に予定外のMCでTAROが個人とバンドのストーリー、そしてバンドは見つめる未来を語った。

「ここからアジアをめざす」と。

福岡在住の意味はその夢の為なんだという事が伝わった。


かつてサンハウスが上京を拒み、福岡でブルースルーツのロックをやり続けることで、日本の中で福岡をブランディングする夢。

40年以上の時を経てAttractionsが見ている夢と偶然にも繋がるものがあった。

福岡出身のバンド、シンガー、ミュージシャンは数多くあれど、本当の意味でミュージックシティだとブランディングするにはAttractionsの挑戦は欠かせないだろう。

ともあれ、ほぼ英語詩でローカルインディーでのリリースのみでここまで来たAttractions。

強みは類稀なメロディーセンスに、それをより効果的に聴かせるアレンジ力。その表現を活かす技術力があってこそ。

英語がネイティブなTAROを筆頭に日本のシーンにおいても貴重な存在であることは間違いない。

Attractionsの目指す未来はそう遠くはないと感じさせてくれるライブだった。

その未来が訪れるまで、福岡のローカルメディアも挑戦しないわけにはいかない。

AttractionsのメンバーにEscapistだとなじられない様に。

                                                                                                                                                                                                        All Photo by Ryoko Kawahara


DISTANCE RELEASE TOUR FINAL @福岡DRUM Be-1 2019年4月5日


  1.  1. Twilight
  2.  2. Leilah
  3.  3. Hazy Boy
  4.  4. Rock’n the Weekend
  5.  5. Baby Relax
  6.  6 .Carbon Love
  7.  7. Polyester Honey
  8.  8. One Answer
  9.  9. Instant Jam
  10. 10. Knock Away
  11. 11. Future
  12. 12. Daydream Moonrise

 <Encore>

 13. Blue/Pillow

 14. DISCO(新曲)

 15. Escapist





2016年結成。俄かに全国から熱い視線を集める福岡のニューストリートカルチャーの一翼を担う4人組バンド。
福岡・大名にあるアパレルショップ、BINGOBONGOグループが新たに立ち上げた音楽レーベル”GIMMICK-MAGIC”の第一弾アーティスト。
 マッドチェスタームーブメント から連なる90年代初頭のUKロックの雰囲気を漂わせながらも、エレクトロやブラック・ミュージック、80年代の米TOP40ミュージックまでを飲み込んだ、今の世代ならではのミクスチャーサウンドを体現。
 2017年8月に『Knock Away』を配信リリース。1作目ながらSpotifyでは「Early Noise」「Tokyo Rising」など数々の主要プレイリストを網羅。
異例の60万回再生を超え、Apple Musicでは「今週のNEW ARTIST」に大抜擢されるなど早くも注目を集める。続く10月にリリースした1stEP『Attractions』はその独自の音楽性から多くのミュージシャン、クリエイターから高い評価を受ける。
 2018年3月には「サウス・バイ・サウスウェスト」に出演。ライブを観た現地関係者からのラブコールで急遽追加公演が決定するなど、当地でも反響を呼んだ。6月に新曲「Leilah」を配信限定リリース、2018年夏には「SUMMER SONIC 2018」、「SUNSET LIVE 2018」など大型フェスに出演。注目を集めている。





栗田 善太郎
栗田 善太郎

栗田 善太郎 ZENTARO KURITA

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1971年福岡市生まれ。大学時代からラジオ制作に携わる。
2015年 cross fm特別番組『HAPPY HOUSE 〜 The Family's Starting Point〜』で民間放送連盟賞 第11回日本放送文化大賞グランプリ受賞
2018年 CROSS FM特別番組『Let the Good Times Roll!!』が平成30年日本民間放送連盟賞 ラジオエンターテインメント番組部門で、最優秀賞を獲得。
現在はCROSS FM URBAN DUSK、CROSS FM MUSIC AMPを担当。