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AC/DC、亡きマルコム・ヤングに捧げるニュー・アルバム『パワーアップ』本日発売！本誌ライターミチロウによる最速アルバム・レビュー！11月28日のCROSS FM MUSIC AMPではアルバム特集にTシャツプレゼントも！

2020.11.13

2014年の前作『ロック・オア・バスト』時に勃発した様々な苦難を乗り越え、AC/DCが6年ぶりのオリジナル・アルバム『パワーアップ』（POWER UP ※アートワーク表記はPWR UP）を本日発表した。40年前の大ベストセラー・アルバム『バック・イン・ブラック』が前ヴォーカルの故ボン・スコットへの追悼アルバムだったように、本作は2017年11月に他界したマルコム・ヤング（G）に捧げられた作品となっている。すべての収録曲は過去作品と同様、マルコムと弟のアンガス・ヤング（G）の共作で完成させており、生前マルコムが遺していた数多くのソングライティングやリフのアイディアがベースとなっている。また、プロデューサー（ブレンダン・オブライエン）、ミックス・エンジニア（マイク・フレイザー）、レコ—ディング・スタジオ（カナダのウェアハウス・スタジオ）といった制作環境も過去2作と全く同じであることも、いかにも一本気な彼ららしい選択と言えるだろう。タイトルとなった『パワーアップ』について、アンガス・ヤングは以下のように語る。

「AC/DCというバンド名は“電力”のことだから、僕たちが何者で何をしているかを象徴するものにしたかったんだよ。みんなが集まると、スタジオだろうがステージでパフォーマンスしようが、まずパワー（電力）があり、パワーアップ（起動）して、準備万端整う。その時、バンドに命が吹き込まれるんだ。メンバー全員がそう感じるんだよ。僕自身、ギターにプラグを差し込んで準備をすると、自分が大きな配電網の一部になった気がする。だから『パワーアップ』というタイトルにしたんだ」

・アルバム『パワーアップ』（リンクファイア）

https://SonyMusicJapan.lnk.to/PWRUP

以下本誌ライターミチロウによるアルバムレビュー

間違いなくAC/DC。
紛れもなくAC/DC。
どこまでもAC/DC。
最高です。

平均年齢、約70歳。
ボーカル:ブライアンジョンソンは
重度の聴覚障害を患い「絶対再起不能」状態でバンドを離脱。
ドラマー:フィルラッドに至っては、ヒットマンを雇って
殺人計画を企てた罪で逮捕され、
リフメイカーであったギター:マルコムヤングは認知症を患ったのちに死去…。

瀕死体となってしまったロックアイコンの新譜だなんて、
正直なところ期待値激低でしたが、試聴機の再生ボタン押したが最後…
中学生の時に「地獄のハイウェイ」聴いてドカンと落ちてきたイナズマ再び⚡️⚡️⚡️
バンドを取り巻くマイナス要素や老いを嘲笑うかのような強靭なロックンロールがここにはありました。
ブライアンジョンソンもフィルラッドも完全復活で、
タイトルが「POWER UP」とは泣かせます…。
（ローリングストーンの記事見たら、ブライアンは「謎の治療により復活」とのこと。なんともロック?）

名曲「THUNDERSTRUCK」30年越しの続編のような一曲目「REALIZE」から是非爆音で！！
先行シングル「SHOT IN THE DARK」は
アンガスヤングのリフがコロナ禍の闇を切り裂くかのようで痛快です。
全12曲、粒揃いでたまらない！！

40年、50年というアニバーサリーイヤーで、
名盤の再発ではなく新譜を出すこと自体痺れますが、
THE WHOは「ALL THIS MUSIC MUST FADE」と歌い、
AC/DCは高らかに「POWER UP」と掲げた…。
改めてロックンロールは不老不死不滅不屈也。