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山口洋(HEATWAVE) |博多今昔のブルース Vol.18〜夢の続き、旅の途中

山口洋(HEATWAVE) |博多今昔のブルース Vol.18〜夢の続き、旅の途中

石垣島で10年前に出会った才能、G.Yokoの1stアルバム”Survive”をリリースしてひと月がすぎた。


 この才能を世界に届けたい。少しだけ世界が明るくなる「かも」しれない。いつものように直感がそう言ったから、その声にしたがって行動してきた。決して楽な道ではなかったけれど、今までも、そしてこれからも、その道程を愉しんでいる。


 僕のレコーディング・アーティストとしてのキャリアは30年以上。けれど過去にリリースしたアルバムとはまったく違う伝わり方をすることがとても興味深い。


 その1。アルバムをとても気に入ってくれた人が、さらに複数手に入れてくれ、たいせつな人たちに配ってくれる。この場合、音楽という嗜好品を誰かに贈ることを好まない人たちが、その行為をしてくれることが不思議。


 その2。このサイトの主宰者、クリゼンのような志のあるパーソナリティーがとっても応援してくれること。G.Yokoの歌がラジオから流れてくるのがほんとうに嬉しかった。苦労が報われる瞬間。だって、あのヘナチョコ声が宇宙に放出されるわけだからね。仕事に疲れたトラックドライバーが聞いてくれてりしてね、なーんて夢想するとこっちまで元気になる。


 その3。こころにトラブルを抱えた(抱えない方がおかしい世の中だと思う)若い世代がこの音楽を聞いてポジティヴになったと連絡してくれること。まぁ、おじさんもG.Yokoもずいぶんこじらせてたから、ほんとに嬉しい。笑


 その4。ジャケットを描いてくれた奈良美智さんの影響が大きいと思うけれど、世界各地からCDのオーダーがくること。しかも複数、あるいは大量に。ヨーロッパから引き合いがあって、すでに売られていること。


 その5。手に入れてくれた人が地元の球団を応援するように熱烈に応援してくれること。


 その6。アーティストにとても受け入れられること。佐野元春さんからは感想と素晴らしい分析が送られてきて、あまりに的確かつワンダフルだったので、サイトに掲載させていただいたこと。


 まぁ、そんな、こんなで。不思議なことが起きています。爆発的には売れないけれど、毎日コツコツ、と。ほんとうにありがとう。


 たいせつなのは情熱だと思うのです。情熱とは継続する志のこと。他人になんと言われようとも、決して諦めないこと、自分の直感に信念をもつこと。


 G.Yokoの次の夢はアナログ盤を出すこと。そのために曲順もミックスもマスタリングもやり直します。アナログから遠ざかっていた人にプレイヤーまで買わせてしまうような。あるいは、若い世代がアナログを初めて体験したいと思うような。そんな盤が作れたら嬉しいっすね。


 夢の続き、旅の途中。そんな人生を送らせてくれてありがとう。








G.Yoko Official Site 


博多今昔のブルース Vol.17〜なくなってほしくないもの

山口洋
山口洋

山口洋 HIROSHI YAMAGUCHI

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ヴォーカリスト、ギタリスト、ソングライター、プロデューサー、そしてランナーにして、スノーボーダー。

1979年、福岡にてヒートウェイヴを結成。1990年、上京しメジャーデビュー。現メンバーは山口洋(vo.g)、池畑潤二(ds)、細海魚(key)。山口洋がソロツアーの旅で新たな曲をつくってバンドに持ち帰るというスタイルで、ほぼ全曲の作詞と作曲を担当する。1995年の阪神・淡路大震災後、中川敬(ソウル・フラワー・ユニオン)と「満月の夕」を共作。2011年の東日本大震災直後からは「MY LIFE IS MY MESSAGE」プロジェクトのさまざまな活動により、福島県の相馬をピンポイントで応援し続けている。仲井戸麗市、佐野元春、遠藤ミチロウ、矢井田瞳ら国内のミュージシャン、ドーナル・ラニー、キーラらアイルランドを代表するミュージシャンとの共演も多い。
http://no-regrets.jp