酒場SAKABA

ロケハンしときましたー! Vol.31 「土紋」青森・弘前市

巷のヴァイブス溢れる酒場を、皆さんに代わってわたくしナカムライダーが勝手にロケハンしてきました!

遠かったり用事なかったりで行く機会ないかもですけど、もしもの場合はぜひ参考にしてください。

見た目だけ整えたようなフニャちん酒場はスルーします。



31軒目 「土紋」青森・弘前市



生まれて初めて青森県弘前市にやってきました。

行くまでは、りんごの産地というぐらいのイメージしか無かったんですが、街を歩くと古い洋館やレンガ造りの倉庫などが点在する落ち着いた素敵な街並みで、散策する時間が足りないぐらい。

市内を移動してると色んな所でかわいい赤い実をつけたりんごの木を見かけます。

↓広いりんご園の向こうに雄大な岩木山がドーンと構えていて、ここの出身でもないのにすごく懐かしさと親しみを感じる景色でした。





青森には仕事で行ったんですけど、空いてる日があったので、以前から一度行ってみたいと思ってた場所へと向かいます。

弘前からは車で1時間半ほど。

津軽半島の一番先で、海の向こうにはもう北海道が見える場所です。





石川さゆりの「津軽海峡冬景色」で知られる竜飛岬(たっぴみさき)です。

ここには立派な歌謡碑があるんです。

ま、特に石川さゆりさんのファンって訳でも全然ないんですが、青森といえば「ごらんあれが竜飛岬 北のはずれと〜♪」と歌われる北のはずれの竜飛岬に一度は行ってみたいと何故か思ってまして、今回チャンス!と言うことで行ってきました。

観光バスも数台来てましたし、やはり僕ら日本人の心の奥に「竜飛岬行ってみたい欲」というのが潜んでるんだと思います。(ノーエビデンス)





地図で言うとこんな場所です。

もう北海道がすぐそこです。


この地図を現地で見て衝撃だったんですけど、津軽海峡冬景色の歌詞で主人公は、

「上野発の夜行列車」に乗って、

「青森駅は雪の中」で降りて、

「私もひとり連絡船に乗り」と、青森から船(たぶん青函連絡船)で函館に向かってる最中に、

「ごらんあれが竜飛岬 北のはずれと 見知らぬ人が指をさす」と言うので竜飛岬を見てみるんですね。


地図で見てみると、竜飛岬ぜんぜん北のはずれじゃないやん!右側の下北半島の大間の方が全然北やん!と気づいた次第です。

現地でこの事実に気づくと、なかなかショックであります。

北のはずれって言ってたのに。。







↑こちらの歌碑、ボタンを押すと大音量で津軽海峡冬景色が流れます。

いいですね〜〜。

津軽海峡の景色を眺めながら大音量で聴く津軽海峡冬景色、最高です。

ぜひ音声ONで聴いてみてください。


ちなみに石川さゆりさん、津軽海峡冬景色がヒットしたので青森出身のイメージあるかもですが、熊本出身です。

同じく熊本出身の先輩八代亜紀さんに配慮したのかどうなのか、熊本のイメージあまり無いですよね。





さて、竜飛岬から弘前市に戻ってきまして、今晩お邪魔するのは土紋(どもん)さんです。

地元の人に聞いても、郷土料理も食べられる美味い店ということで評判の居酒屋のようです。

白い生地に紺の勘亭流でシンプルに「土紋」と記された大きな暖簾に、余計な小細工をしない自信を感じます。





さて、まずは瓶ビール。

さすがのサッポロラガー、いわゆる赤星です。

赤星置いてる酒場はいい酒場、みたいな空気感ありますけど、最近それを見越して赤星置いてるネオ酒場が増えつつあるので、わたくし懸念を抱いております。

ま、全然いいんだけど。笑





ビールを頼むとまず出てきたのはお通しのとろろ鮪。

このお通し、なんと700円。

え!と思いましたが、食べてみて納得。

まったくお通しって感じのクオリティじゃなく、めちゃくちゃ美味い。

ほとんど見えてませんけど、とろろの下にある鮪は脂が乗っててすごい美味しいです。





続いて、たらたま。

あまり聞いたことないメニュー名だと思いますが、弘前あたりではよく食べられてる肴のようで、干し鱈と生卵を和えたものです。

たぶん醤油も軽く垂らしてあるんじゃないかな?という感じの味。

ちびちび飲むアテにちょうどいい感じ。





店内はこぢんまりしてて、カウンターが6〜7席。

小上がりがひとつとテーブル席がひとつで、15〜6人で満杯といった感じ。

私が伺った際は全席埋まっててさすがの人気店という感じで、お客さん3組ぐらい満席で断られてました。





カウンターの上には、大将の似顔絵も描かれた人懐っこいイラストが飾られてました。

僕が知らないだけなのかもですが、どなたか著名な方のイラストだったりするのかもですね。

どこかで見たことがあるようなタッチのイラストです。

新聞の4コマとかかなぁ。。


弘前らしく、迫力のねぷたの絵も飾られてます。





次にこれまた弘前名物のいがめんちです。

いがめんち?って感じですけど、つまりいかのメンチです。

いかメンチを津軽弁で発音すると「いがめんち」ってことなんでしょう。

きっとお分かりとは思いますが、すごい美味いです。


生のイカを包丁でずーーーっと叩いて身を挽いてミンチにして、玉ねぎと合わせてハンバーグ風に焼いてあります。

ひと口頬張ると、イカの旨みが口の中にぷは〜っと広がります。

あー、酒だ。酒を飲ませろ!





カウンターの目の前に一升瓶が整然と並んだ冷蔵庫が鎮座してまして、中には弘前の銘酒豊盃(ほうはい)がズラーーっと揃ってます。

うーわ、どれ飲もう。。

ちょっとよくわかんないので、とりあえず左上から飲んでいくか。

ということで、ブルーのキラキラしたラベルのなにやらチャラめの顔したやつをオーダーしてみます。


「これは今年の夏限定の純米吟醸なんです」って女将さんに教えてもらいました。

あ〜なるほど、どおりで夏っぽいラベル!

すっきりした味わいで、すーっと飲み干せます。





続いて、その横の黄色茶色っぽいラベルのやつをオーダーしてみると、こちらは今年の秋限定の純米吟醸だそう。

たしかに秋っぽいラベル。

こちらも美味い!

そして夏限定よりも、ちょっと深みか何かが増してるような。。いやわからん。

豊盃の限定純米吟醸は地元弘前や契約してる店舗に出回る分で生産数が無くなるらしく、普通には買えない人気商品だそう。


さすが地元の酒、いがめんちにもたらたまにも超合います。

なるほど、これが弘前の味か〜。ぐびぐび。

じゃあ次はそのまた横の。。





日本酒はやはり酔いが回ります。

もう何時になったかな〜と時計を見ようとしたけど、時計がたくさんあるように見え始めます。

いや、実際にたくさんありました。

しかもどれも時間がバラバラで、何時か結局わかりません。

というか、どれも動いてないだけか。





さて締めの一皿ということで、ネットで拾った情報によるとオムライスが絶品とのことなので、よしオムライス!

なんで弘前まで来てオムライスやねん!て感じかもですが、これが大正解。

ううううーーわ、うま!!!

え?何が違うの。。うま〜。

バターが香ってるのは大いにわかるけど、中のケチャップライスはねちゃ〜っとした食感で、それがたまらなく美味い。

私こっそりオムライス好きでして、いろんな名店と呼ばれるお店で食べてきましたけど、これベスト3に入ります!

あ、SNSとかでよく見かける半生卵たらぁ〜って映えオムライスみたいな、あんなのじゃないですよ。

それなりにカチッとした卵に包まれて、上にケチャップがべた〜っと掛かった、ストロングスタイルのオムライスが好きです。





あー、弘前で最後にこんな美味いオムライス食べられて幸せ。

いがめんちもたらたまも美味かった。

豊盃はオムライスにも合うんだなぁ〜。



土紋(どもん)

住 所:青森県弘前市大字代官町99

最寄駅:JR弘前駅から徒歩約15分

営業時間:17:30~(L.O.)21:30

定休日:日曜 祝日

ナカムライダー NAKAMURIDER

1971年生まれ
蟹座AB型三男のサガン鳥栖サポーター 
カレーとビールとフェスとサッカーとネコがスキ
福岡市在住
CMディレクター・サウナ・スパプロフェッショナル(管理士)