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山口洋(HEATWAVE) |博多今昔のブルース Vol.25〜望郷明太子

山口洋(HEATWAVE) |博多今昔のブルース Vol.25〜望郷明太子

謹賀新年。


 初日の出の前に、屋上で原稿を書いたのがもはや一年前だなんて、おおよそ信じがたい。トシを重ねると、自分の動きが鈍化するから時間の流れを速く感じてしまうんだってさ。。だとすると、オレはどれだけ鈍くなったんだろうね。アーメン。


 在日九州人を自負するオレが、もはや2年も九州の土を踏んでいないってのは、やっぱり異常事態だと言わざるを得ない。その間にもオレを育んでくれたお店や施設が続々と幕を下ろしていく。ちょっと待ってくれ九州、、。


 そんな折。暮れにこのサイトの主宰者クリゼンからお歳暮が届いた。望郷の念をそそる明太子。しかーし、その明太子のオシャレ具合が半端ない。パッケージ、バラエティーに富んだ商品群、オレが知ってる明太子とは隔世の感がある。


 大学を卒業してデビューするまでの間、板付にある式典屋でバイトをしていた。近くに明太子工場があって、従業員がいつもビニールの白いエプロンを食紅で真っ赤に染めていて、素人目にも明太子は身体に悪そうな食い物の筆頭だったのに。


 かくして時代は変わる。嗚呼、望郷明太子。


 山形県最上郡鮭川村から送られた銘米「つや姫」の新米を土鍋で炊いて、故郷の麦味噌汁、ヨード卵ひかりの卵焼き、そしてクリゼンのソフィスティケイト明太子。2021年、最高の食事だった。


 なんだ、かんだ。ビバ・ジャパン。


 外国暮らしもまったく平気だけれど、帰ってきたときに「ああ、食い物だけはジャパンが最高だ!」と思うこの感じを、なんと国内に居ながらにして体験するなんて。


 みんなも、もうコロナはウンザリだよな?オレもそうだよ。こんなのあと一年も続けば、ミュージシャンは死滅するかもな。


 でも、こんなときだからこそ、笑いを忘れず、できれば自分のことより誰かを思いやって生きよう。


 クサクサしたら君の故郷の逸品、誰かに送ってもらいなよ。そんなことでなんだか元気になるもんだよ。


 クリゼン、今年もよろしくな!


博多今昔のブルース Vol.24〜恋のかしいかえん

山口洋
山口洋

山口洋 HIROSHI YAMAGUCHI

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ヴォーカリスト、ギタリスト、ソングライター、プロデューサー、そしてランナーにして、スノーボーダー。

1979年、福岡にてヒートウェイヴを結成。1990年、上京しメジャーデビュー。現メンバーは山口洋(vo.g)、池畑潤二(ds)、細海魚(key)。山口洋がソロツアーの旅で新たな曲をつくってバンドに持ち帰るというスタイルで、ほぼ全曲の作詞と作曲を担当する。1995年の阪神・淡路大震災後、中川敬(ソウル・フラワー・ユニオン)と「満月の夕」を共作。2011年の東日本大震災直後からは「MY LIFE IS MY MESSAGE」プロジェクトのさまざまな活動により、福島県の相馬をピンポイントで応援し続けている。仲井戸麗市、佐野元春、遠藤ミチロウ、矢井田瞳ら国内のミュージシャン、ドーナル・ラニー、キーラらアイルランドを代表するミュージシャンとの共演も多い。
http://no-regrets.jp