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文化CULTURE

ナカムライダーのフジロック2021日記 前編

ナカムライダーのフジロック2021日記 前編

みなさんこんにちは。
コロナ禍の世の中になって早1年半以上、みなさんいかがお過ごしでしょうか。
人に会えない、遊びに行けない、飲みに行けない、仕事も少ない、とナイナイずくしの日々が続いてましたがフジロックはやるって事だったので、フジがあるんなら行かなきゃでしょ!って事でワクチン2回接種して抗原検査して行ってきました。
こんな時期にフェスとかけしからん!この密フェス野郎!
って方もいらっしゃるかもですが、フジロックは話題の密フェスとはかなり様子が違ってまして、感染対策もかなりしっかりしていまして場内ではお酒も飲めません。
ステージは広大な山の中に点在してまして客がバラけますし、ライブ中は歌ったり歓声あげたりもできません。
マスクをして、山道を何キロも歩いて、たまにお茶を飲んで、雨が降ったら打たれながら、ただ黙って音楽を聴く。

これは、楽しいんでしょうか。。

正直分かりませんが、まぁ今は仕方のないことです。
しかし行ってみてひとつ感じたのは、なんだか以前の自分をちょっと取り戻せたみたいな気分になれたことです。
最近、自分がちょっと別人みたいな感覚に陥ってませんか?
そんなことないです?
行く前は複雑な心持ちでしたけど、行ってみて気付きました。

さてレポートに移りますが、ライブとかアーティストに寄ったそういう音楽的な内容や、感染対策やコロナ禍のフェスに物申すみたいなジャーナリスティックなレポートは、よその詳しいサイトにお任せして、僕はただの日記のようなレポートをさせていただきます。
ちなみに前回のフジロック2019の日記は↓こちらですので、よかったらどーぞ。

ナカムライダーフジロック2019日記 前編
https://bigmouth.co.jp/culture/210.html

ナカムライダーフジロック2019日記 後編
https://bigmouth.co.jp/culture/219.html


さて前回同様、というより僕としてはここ何年も連続して、苗場に向かう手段は友人のだーやす頼みです。
羽田空港職員で、人が減ったので仕事も減ったそうです。
車は2年前と同じ、ランチャのなんたらっていう左ハンドルのマニュアル車です。




乗って早々だーやすから告白されましたが、なんと今、この車エアコンが効かないんだそうです。

おい!!!
8月やぞ!!!

と言っても後の祭り。
おとなしく乗せていただいて、窓全開で首都高速に乗ります。
首都高で窓開けてる車は、僕らだけです。
感染対策バッチリです。




窓開けたまま関越自動車道に乗り換え、途中のサービスエリアで休憩します。
いつもなら、途中のSAに立ち寄るといかにも苗場に向かってそうなグループが何組もいるんですが、今年は全く見かけません。
いなさ過ぎて、本当に明日からフジロック開催されるのか不安になるレベルです。

売店で信玄餅アイスってのが売ってましたので試しに買ってみました。
福岡の人だと信玄餅をご存じじゃない方もいらっしゃるかもですが、如水庵の筑紫もちと似たものだと思ってください。
似たものというか、ほぼ同じものです。




味は美味しいんですが、なんか食べにくいです。
中に餅が入ってて、それが冷えてるんであまりやわらかくなくって、切る方法が噛み付くしかないんですが意外と大きくって難敵です。
ズボンの柄が信玄餅っぽくて、期せずしてなかなかいい感じのコーディネートです。

写真にも写ってますが、表にある露店が全店閉まってて人もいなくって閑散としてます。
寂しいです。




宿に着きましたが、今年のフジは前夜祭もないので特にやることがありません。
例年なら晩ごはんを前夜祭で食べるんですが、今年は宿で食べなくちゃです。
でも宿には晩ごはんがありませんし、近所の飲食店も全然開いてません。
宿の女将さんから、近所のデリバリーしてくれるピザ屋さんの情報をもらったのでさっそく電話してみるんですが、出ません。
仕方ないので外に出てしばらくウロウロしてみると、四方山 (よもやま)っていう居酒屋さんがお店自体は閉めてるんだけど、店前に出店を開いて色々売ってました!
焼きそば、枝豆、唐揚げ、トウモロコシ、ちゃんこ鍋などなど色々とあります。
お!ビールも売ってるやん!と思って喜んだら、ノンアルでした。。
ちーーん。

写真は、買って帰ったトウモロコシと、同部屋のうおちゃんです。
他にちゃんこ鍋みたいなのとか焼きそばとか、色々買い込んでやっと晩ごはんです。
ちなみにだーやすは別宿です。




さて翌朝、民宿山乃湯といえば名物のおにぎり朝ごはんです。
例年は外のテーブルで開放的に食べてるんですが、今年は感染防止対策として宿泊者以外のお客さんには販売しないって決めたそうで、なので表で美味しそうにおにぎり食べてる人を見て客が寄ってきてしまったらイカン、ということで部屋で食べてくれとのことでした。
女将さん、考えてますね!
部屋で食べてももちろん美味しいんだけど、でもこのおにぎり、外で食べたらマジ最高なんです!
なので、はよコロナ収まって欲しい。。
普段は朝ごはんなんか食べないくせに、こういう時は食べちゃうヤツ。それが僕。

初日の今日は、ヘブンラストの坂本慎太郎さえ見れたらもう本当にOKですので、全然準備急ぎません。
朝ごはんを食べ、朝風呂をいただき、ゆっくりと会場へ向かう準備を整えます。
さて、じゃまぁ行きますかということでみんなで宿を出たのがすでに12時過ぎ。
天気がいいので気分良く会場へと向かいます。




いや〜2年ぶりのフジロック、なかなか夏っぽい空で気分が上がります!
お気付きの方も多いかもですが、名物のオレンジ色のアメ車が、例年とは違ってこんな手前に停まってます。
いつもはたいてい一番奥の最もゲートに近いところに停まってるのに、今年ここに停まってるのには訳があるんです。
ちなみにオーナーさんともお話ししたことあるんですが、こんなイカついヤンチャな車からは想像つかないぐらい優しいお兄様です。





例年、最奧の駐車場となってたのがこの場所で、今年はイエロークリフってエリアとして生まれ変わってました。
写真は会場側に背を向けて、入口方面を向いて撮ってます。
写真の右端に少ーしだけ見えてる白い建物が苗場プリンスです。
ちょっとわかりにくいかもですが、写真左スミの青いビニールシートが見えてるところが、いつもはパレス・オブ・ワンダーがある場所。
今年は特に何もありません。
正面に白いテントが2つ建ってますが、ここがアーティストグッズ売り場。
お客さんがすごい並んでます。

そのグッズ売り場の向こう側にとんがり屋根のテントが少し見えてますが、ここがリストバンドチェックゲートです。
いつものゲートより、かなり手前側に設置されてます。
例年ならGAN-BANショップやゲート外の飲食店が並んでるエリアから、テントサイトへ向かう道路を渡ってすぐのところです。
ここでアルコール消毒と検温と持ち物チェックを済ませ、場内へ入場します。




同じ場所で少し右側を向いた写真です。
左奥に見えてる白い建物が苗場プリンスです。

今年はここに10軒程度の飲食店が並んでます。
ここで買った食べ物は、ひとつ前の写真の左側に見えてるベンチに座って食べるようになってます。




さぁ着いたしビールで乾杯するか!と思っても、場内ではノンアルコールしか売ってません。
というか、宿からここに来るまでの間も出店で売ってるのはどれもノンアル。
まぁ仕方ないです。
場内にはこれ以外にもいろんな飲み物が売ってますが、全部ノンアル。
おーらい。





さて乾杯です!
当然ノンアルです。
ま、でもゼロイチ結局美味しいので、よし!

みんなが手に巻いてる青いリストバンドがこの日の検温済みバンドです。
翌日・翌々日はまた違う色のリストバンドに変わります。
黒いFUJI ROCK FESTIVALって書いてあるのがチケット代わりのリストバンドで、左手前の僕以外の二人が巻いてる20-21って書いてる黒いのが、去年2020年にチケットを買ってたけど結局中止になって、でも払い戻しせずに今年まで待ってた人だけに贈られた記念品的なリストバンドです。
僕は去年、チケット買う前に中止が発表されたので買ってませんでした。

ちなみに奥のうおちゃんだけが巻いてるグリーンのリストバンドはキャンプサイト入場用でして、でもうおちゃんは僕と同じ宿に泊まってるのでこれを買う必要は全くないんですが、なんか巻いてた方が通っぽいやん?っていう謎のカッコつけにより装着されてます。
当然、このリストバンド分のお金も払ってます。
東証一部上場企業勤務の40代独身男性なので、お金の使い方が意味不明です。
さらにちなみにうおちゃんが着てるナイスなTシャツは、去年僕が作ったサウナ&水風呂愛好家向けのナイスなTシャツでして、そろそろまた何か作ろうと思ってますので、皆さん是非よろしくお願いします。




やっといつものゲートまでやってきました。
今年はここでは何もチェックしてないので、素通りです。
記念写真用のゲートです。




フジロー!
ということでグリーンステージまで来ましたが、ご覧の通りスカスカです。
前の方はいくらか混んでるとは思いますが、例年と比べるとガランガランです。

ステージではyonigeがやってます。
初めて見ましたがキレイなお姉さんたちです。
ところで最近「夜」っぽいアーティスト名が多いのって、なんでですか?
YOASOBI・ずっと真夜中でいいのに・ヨルシカ・夜の本気ダンス、そしてyonige。
夜ばっか。
単なる流行りなんですかね。





会場まで来たはいいけど特に何見ようってのもなかったので、yonigeをBGMにさっそく一休みです。
いいねー、yonige。気に入った。
ところでこのペンギン柄のシート、かわいくないですか?
10年ぐらい前に買ったんだけど全然ヘタれないし、いろんなフェスとか海とか運動会とか持って行って助かってます。




一休みした後は暑いのでレッドマーキー前まで移動して、日陰でかき氷食べます。
レッドマーキーはフジで唯一屋根があるステージで、日差しが暑い時や雨の時は助かります。
でもこちらも例年とは違ってて、入り口で人数カウントされてますし、テント両脇にはいつもは壁があったんですけど、その壁がなくって風通しが良くなってます。

かき氷食べてたらH ZETTRIOが始まりましたので、見に行ってみます。




相変わらずのバカテクです。
とんでもない演奏力。
自然と体が動きます。
曲が終わると、観客みんな声も出さずに拍手したり足踏みで音出したりして、歓声を上げずにメンバーに応えます。
ちょっと感心するぐらいマナーの良い観客です。




レッドマーキーの向かい側には、例年なら会場の外にあるROOKIE A GO-GOのステージがあります。
まだ無名のミュージシャンでもオーディションに受かれば出演できる登竜門的ステージです。
有名どころでいうと、星野源やSuchmos、King Gnuもこちらのステージ出身だそうです。
2017年ですけど、僕ルーキーステージのキングヌー見たんですよねー。
バンド名が印象的なんで憶えてました。
その時の様子がこちら↓。
http://fujirockexpress.net/17/p_1672

知りませんでしたが、この年CHAIもルーキーステージ出てるみたいですね。
今年のルーキーステージは、夜になると苗場食堂のステージも兼ねてます。
ベンチがたくさん並んでて、座って観れるのでなかなかいいですね。
またここ来よう。




ちょっと小腹が空いたので、苗場食堂できりざいめし。
きりざいめしって何?って方が多いとは思いますが、多分、納豆と野沢菜とたくあんを混ぜたやつをご飯に乗せためしです。
これととろろご飯とけんちん汁が苗場食堂の人気メニューです。




きりざいめしを食べて、グリーンステージに戻ってきたらくるりです。
だいぶお客さんも増えて、前の方はコレたぶん密ですね。
でも肩を持つわけじゃないんですが、密に見えてるその場所まで実際に行ってみると、意外とそんなに混んでなかったりしますよね。
人流のニュースの時にいつも出てくるJR品川駅の港南口ですけど、あのあたり仕事でよく行くんですが、全然密って感じじゃないですもんね。
確かに人は多いんだけど、距離は保たれてる。
電車内とかの方が全然密で人が近い。

くるりでは僕は「ばらの花」が好きなんですが、やってくれました。
キーボードの♪ティンタントゥンタンティンタントゥンタンってリフが印象的です。
苗場のこの風景にもよく合います。




やっと会場の奥へと向かい始めます。
途中のトイレに寄ったら、たくさんのアルコール除菌液がお出迎えです。
各トイレの場所には、このようにたくさんのアルコール除菌液が設置されてました。
ドリンクはノンアルコールですので、手に付いたアルコール除菌液の香りを嗅いで酔っ払おうと思います。
嘘です。




場内を流れる川にも、あまり人はいません。
例年ならこんなに天気のいい暑い日は、ここに大勢の人が集まって涼んでるんですけど、今年はガラガラです。




ホワイトステージの5lackを華麗にスルーして、フィールド・オブ・ヘブンまでやって来ました。
福岡が誇るクイーン・オブ・透明感、手嶌葵さまです。

いやぁ〜、あの声マジたまらんわ〜。
「朝だぞー、起きないとコチョコチョしちゃうぞー」とか言われてぇーー。
歌声はもちろんいいんだけど、ライブの醍醐味はトークの生声聞けるとこでしょ!
あーーー、いい!
実際は汗でベトベトなのに、まるで水風呂から上がったみたいな爽快感!最高。

でも、ここヘブンの様子がだいぶいつもと違う。
まず端的に、ステージしかない。
いつものピザのサクラグミやパンのルヴァンなど飲食店がないだけではなく、後ろにズラっと並んでたTHCとかのショップが1軒もない。
ガラ〜ン。




もうひとつ奥のオレンジカフェまで行ったら、ルヴァンありました。
ラムチョップのナガオカヤもありました。
でもサクラグミはやっぱり無い。
今年は出店してないみたい。残念。。

ここでちょっと休憩ってことで、ラムチョップとオムライスをいただきます。





もっと奥、例年ならカフェ・ド・パリとかがある場所にはジプシーアヴァロンが引っ越してきてます。
ちょうど、福岡が誇るゴッドマザー・オブ・透明感、原田郁子さまがステージ出演中でした。




タイムスケジュールはある程度把握してるんですが、こうやってたまたま辿り着いたステージで偶然いいライブに出会うってのがフェスの醍醐味でもありますので、しばし鑑賞。
心が洗われます。

でも、会場の最奥地までやってきましたので、ちょっと疲れました。
原田郁子さまのあの優しい声がほのかに聞こえて来るスペースで、あのペンギンシートを敷いてしばし休憩。

当然寝ちゃいますzzz...。




気がつくと暗くなってました。
隣のヘブンからは、次の出番のTempalayがリハしてる音が聞こえて来ます。
リハの最後にさりげなく、ゆらゆら帝国の「空洞です」をやってました。
ヘブンで次に控えてる坂本慎太郎氏に敬意を表して、なのかどうかはわかりませんが、なかなか粋な選曲です。
という僕は、まだペンギンシートに横になってます。

あ、そーやん、METAFIVE始まるやん。

ふと気づいて、急いでホワイトステージまで向かいます。
高橋幸宏さんもテイトウワも、そしてなぜかコーネリアスまで欠席のいわば飛車角抜きのMETAFIVE。
それでもLEO今井は燦然と輝いてました。
ほんとカッコいいわあの人。
大満足です。

そして!やっと!
今日のお目当ての!!!




坂本慎太郎さま様サマです。

あぁ〜、いいッ!
いいいイイイ!!!!


エグいぐらいの横揺れです。
首揺らしすぎてむち打ちになりそうです。
ノンアルコールでこんだけ良いんだったら、酒飲んでたらどんだけ良いんだよ!
ベースのAYAさんは美しいし、音良いし、はぁ〜たまりません。

お家でビールを飲みながら、エアコンの効いた涼しい部屋でフジロックの配信を見てた皆さん、坂本慎太郎見れましたか?
見れませんでしたよね?
この日、いやこのフジロック3日間で、一番最高のライブでしたよ。
(個人の感想です)

あー、よかった。
良すぎて、もうこのままフジ終わっても悔いなし。
皆さん、さようなら。

みたいな心持ちで1日目を終え、おとなしく宿へと帰ります。
大体いつもは、この時間だとお酒も入ってるし、まだライブもお店もサーカスもやってるので全然まだまだ帰らないんですが、今年はほんと何にもやってません。
ライブは全部終わり。
お店もほとんど開いてない。

サーカスやってるパレス・オブ・ワンダーは、今年は影もカタチも無い。

いつもは帰りにお腹減ってたら、ゲート外のお店が朝まで開いてるんで何らか食べて帰れるんだけど、今年はそもそもあの場所が無いからもう帰るしかない。
いや〜、夕方にまだオムライス食べといてよかったわー。
でもコレ、すごいお腹減ってる人たちいたらどーすんだろ?
場外のお店も、もうほぼ開いてないし。。

あー、でも小腹空いてきたなー。
なんかちょっとだけでも食べらんないかなー。
とか思いながらトボトボ帰ってると、昨日お世話になった四方山(よもやま)さんの出店がまだ開いてる!!!
よし!!!
助かった!!!
まさか2日連続で四方山に助けてもらうとは、思ってもみませんでした。
四方山ナイス!

さて食べ物を買って、嬉々として宿へ戻ると、アイツが来てました。





なんで、もう変身してんだよ!
つか顔出てる!

知らない人もいるかもですので軽く説明すると、同部屋のイシツボです。
長年、デビルマンのコスプレでフジロック等いろんなフェス・ライブ・イベントに出没してますし、僕のSNSにもたまに出てくるので、見たことある方もいらっしゃるかもですね。

というわけで、ナカムライダーフジロック2021日記前編はここまで。
後編は2日目・3日目の様子をお送りします。
それではまた。

ナカムライダーのフジロック2021日記 後編
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1971年生まれ
蟹座AB型三男のサガン鳥栖サポーター 
カレーとビールとフェスとサッカーとネコがスキ
福岡市在住
CMディレクター・サウナ・スパプロフェッショナル(管理士)